競輪の写真判定の仕組みは?どう確認してるのか、目的、見方を解説

競輪の写真判定の仕組みは?どうやって確認してるのか、目的、見方を解説

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競輪の写真判定は、レース結果を正確に判定するためのツールとして欠かせません。

写真判定は高度な技術が使用されており、ゴールラインを通過する選手の位置を正確に捉えることができます。ここでは、競輪の写真判定の仕組み・どうやって確認しているのか・目的・見方を解説します。

競輪の写真判定の確認方法

競輪の写真判定は、メインスタンドの上部にある建物の中から撮影した写真を使って行われます。

レースが始まると同時にカメラのタイマーが回り初め、残り1周でクラッチ(シャッター)を握ります。ゴールの瞬間に、「日本写真判定」(株式会社JPF)のベテランスタッフがシャッターを切り、写真をパソコンでズームして着順が決定。異常が無ければ操作権が審判に移り、着順・着差確定となります。

当社はスリットカメラを含むさまざまな映像機器やシステム機器を駆使して、徹底した正確性が要求される公営競技の判定業務をサポートしています。

引用元:株式会社JPF|事業内容

最後に、放送・電光掲示板に選手の順位が発表されます。カメラは、メインカメラにトラブルがあっても対応できるようにメイン・サブの2台体制です。

写真判定の確認手順

写真判定の確認手順をまとめると、以下の通りです。

  1. レース前にカメラに異常が無いかチェック
  2. レース開始とともに、カメラのタイマーがスタート
  3. 残り一周でクラッチ(シャッター)を握る
  4. 選手がゴールする瞬間にシャッターを切る
  5. 審判が写真を参考に着順・着差を決定する
  6. 電光掲示板に選手の順位が表示される

競輪の写真判定の目的

競輪の写真判定の目的

競輪の写真判定の目的について、詳しく解説します。

各選手の正式なタイムを割り出すため

写真判定は、各選手の正式な上がりタイムを割り出すために使われます。

上がりタイムとは、最終周回バックストレッチラインからゴール線までの半周タイムのことです。上がりタイムの測定は「前輪前端がゴール線に到達した時点のタイム」から、「最終周回バックストレッチラインに前輪前端が到達した時点のタイム」を差し引くことで導き出されます。

がりタイムとは、最終周回バック・ストレッチ・ラインから決勝線までの半周タイム(500mバンクであれば最終の250mのタイム)です。

引用元:KEIRIN.JP|競輪Q&A

選手の着順を正確に判定し、公平性を保つため

写真判定は、選手の着順を正確に判定し、公平性を保つために使われます。

写真判定 肉眼による判定が困難な場合、写真を参考にして着順を判定すること。

引用元:KEIRIN GUIDE|競輪用語集

そのために高性能・高フレームレートのカメラを使って写真を撮影します。最高時速70kmの競輪で、選手の着順を肉眼で正確に判定することはほぼ無理でしょう。着順に間違いがあれば、競輪選手・賭けに参加している人、双方に対して公平性が保てません。

現在の写真判定技術は進化しており、高解像カメラやAI技術によって、より正確で信頼性のある判定が行われています。必ずしも全員が写真判定の結果に納得するわけではありませんが、選手もファンも納得を得られる公平性が求められます。

モニター映像は審判にも繋がっており八百長は無い

「着順を操作されているのでは?」と思ってしまう人もいますが、モニター映像は審判も確認できるようになっているため、八百長はできない仕組みになっています。

このモニタとPCは審判につながっており、異常がなければここで審判に操作権が移ります。ですので「写真を編集して着順を操作している」といった都市伝説の類は一切ありません。

引用元:松坂けいりん|写真判定のおしごと

しばしばレース結果に不服や不満が起こる場合がりますが、「写真判定員のミスや八百長で、着順・判定が操作される」といったことは起こりません。

競輪の写真判定の見方

競輪の写真判定の見方

写真判定に使われるスリット写真には縦にいくつもの黒い「判定線」が入っており、判定線の間隔は0.005秒の時間を表しています。

場内に掲示されるスリット写真には縦に黒い線が入っていますが、これは「判定線」といって、この間隔は「時間(0.005秒)」を表わしています。

引用元:KEIRIN.JP|競輪Q&A

この判定線を基準にして、選手の着順が判定されます。スリット写真内で、より右側に写っている選手が先着の選手です。

競輪の判定線

引用元:松坂けいりん|写真判定のおしごと

競輪の写真判定に使われる電子式スリットカメラは、ゴールライン上を連続して連写撮影し、繋ぎ合わせたものが一枚の写真になります。通常のカメラが一瞬を撮影するのに対し、電子スリットカメラは「ゴールの瞬間を左から右まで、1,000分の1秒のスピードで連続で撮影されます。

ざっくりした仕組みをご説明するとこのゴール線の部分だけを物凄いスピードで連写しています。(約1000分の1秒!)

引用元:松坂けいりん|写真判定のおしごと

審判が写真を参考に着順・着差を決定する

スリットカメラで撮影された写真は、異常が無ければ即座に審判にも共有され、着順・着差が決定します。

見えづらい時は反対側からの写真を参考にする

ゴールの際に、選手と選手が重なって着順がわかりづらい場合は、反対側から撮影された写真も含めて判定が行われます。両側から撮影された写真判定を行うことで、より正確な着順判定がなされます。

他の選手と重なっていて着順が分からない場合は、ゴール線にある鏡に映った“反対側からの写真”を参考にしています。

引用元:松坂けいりん|写真判定のおしごと

写真判定をしている会社は?

株式会社JPF

競輪の写真判定をしている会社は、「株式会社JPF」です。株式会社JPFは日本の公営競技で写真判定、写真判定に使われる機材の開発、放送業務、競輪場のトータルマネジメント等を手掛けています。

株式会社JPF(かぶしきがいしゃジェイピーエフ)は、日本の企業。公営競技において事業を展開しており、写真判定とそのための機材であるスリットカメラの開発などを中心に行なっている

引用元:ウィキペディア|JPF

写真判定ができるのはベテランスタッフのみ

写真判定は、時間帯や気象状況に関係なく鮮明に撮影する必要があるため、ベテランスタッフ数名が携わっています。ひと昔前まではアナログで写真を現像し、スピーディーに現像する必要があったため、より熟練したベテランでないと写真判定は行えませんでした。

で、気になる着順の判定はというと、こちらはさらに上階にある写真室との連係プレーである。競馬や陸上競技と同じ特殊カメラでゴールの瞬間を撮影し、フィルムを現像して審判室のモニターに表示する。この間、わずか15秒。熟達したベテランでなければこうはいかないそうだ

引用元:BIGLOBEギャンブル|競輪はじめて物語

現在は電子式カメラで撮影し、カラー写真がパソコンで映し出されるため、写真撮影は随分楽になりました。しかし、天候・日没時・ナイター時などの条件で調整が大変な点は変わりません。そのため、現在も写真判定にはベテランスタッフの腕が不可欠です。

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