競輪には暗黙の了解「競輪道」がある!暗黙のルール一覧と破った選手の末路を紹介

競輪には暗黙の了解「競輪道」がある!暗黙のルール一覧と破った選手の末路を紹介

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競輪の世界には「競輪道」という暗黙の了解やマナーがあります。ここでは「競輪道」の具体的なルールや、「競輪道」を破った選手の末路について詳しく解説します。

「競輪道」とは競輪選手が守るべき暗黙のマナー

「競輪道」は、レースを盛り上げたり、ファンや同業者からの信頼を得るために、選手が守る暗黙のマナーです。規則やルールブックには書かれていません。

公式なルールではないため、競輪道を破ってレースに勝っても、勝利者として扱われます。しかし、競輪道を破ると信頼がなくなり、その先競輪の世界で生きることは難しくなります。

元競輪選手で、現在はスポーツ報知専属評論家を務める「後閑信一」氏も、競輪道について下記の通り表現しています。

競輪道とは何か?と聞かれたら私は【勝負師が戦う上での筋道や一貫性とマナー】だと答えます。

月刊競輪WEB|KEIRIN.JP

また同インタビューにおいて後閑氏は、「競輪選手は個人事業主であり、目先の損得だけ気にして人の足下をすくってまで勝とうとしていたら、周囲からの信頼がなくなり仕事がうまく回らなくなる」とも語っています。

要は競輪道とは、競輪選手が競輪の世界でうまく立ち回るために重要なマナーであるということです。

「競輪道」の暗黙のルール一覧

競輪道にある暗黙のルールを紹介します。

ラインの並びは前日のコメント通りにする

競輪のレースが出走する前には、各選手がレースに向けての簡単なコメントを発表します。

各選手がレースに向けての簡単なコメントを発表

コメントを読むと、レースにおいてどのような走り方(並び)をするのかが分かります。「自力」とあれば先行、「○○君」とあればその人の後ろ(番手)を走るというイメージです。

競輪ファンは、この並び予想からレース展開を予想し車券を購入します。もし実際のレースでコメントと異なる並びをすると、ファンは困惑してしまうでしょう。ファンはコメントを参考にして、投票内容を決めるケースもあるためです。

出走表には、選手のコメントが記載されていることがあり、「◯◯選手を追います」「◯◯選手より前に行きたい」などのレースに対する選手個人のコメントが予想の大きなヒントになります。

ウィンチケット

コメント通りの並びで走ることは、競輪選手とファンの間の競輪道として重要です。

顔見せで事前コメントとは違う並びになってはいけない

顔見せとは、1つ前のレースが終わった直後に行われる、次のレースに出走するための試走です。

顔見せの時は、事前コメント通りの並びで走る必要があります。

事前コメントと異なる並びで走ると、ファンを困惑させてしまうためです。以前は事前コメントと違う並びで走ることも認められていましたが、最近はインターネット投票の普及で事前に投票するファンが増えたことで、禁止されるようになりました。

なお、事前に「顔見せで決める」とコメントすることは認められています。

顔見せで競りを表明したら、レース中少なくとも一度は競りにいく必要がある

競りとは、目標とする選手の後ろを狙うことです。

顔見せで競りを表明した選手は、本番のレース中に少なくとも1回は、競りにいく必要があります。

これはファンと競輪選手の間の競輪道であり、要は「嘘をつかないようにしましょう」ということです。もし、この競輪道を破れば、ファンから信用を失う原因になります。

捲りがない時、番手選手が最後の直線前に先行選手を捲るのはNG

競輪のレースでは、最後の一周になると、それまでチーム戦だったのが一気に様変わりして個人戦へと転じます。

しかし個人戦になっても、番手選手は、後方からの捲りがない時は、最後の直線まで先行選手を捲ってはいけません。

なぜなら、番手選手は先行選手のおかげで体力を温存できており、最終的にはレースで勝利する可能性が高いためです。早い段階で先行選手を捲ってしまうと、最も盛り上がるべきレースの最終盤が盛り上がらなくなります。

また、先行選手は、このアドバンテージがなければ、レースにおいて圧倒的に不利になってしまいます。それでは、先行を引く受ける選手もいなくなるでしょう。

競輪道があるからこそ、先行選手が体力を温存できるようになり、レースが盛り上がります。

先行争いから脱落したら邪魔しないようにレースから抜ける

先行争いから脱落した場合は、邪魔しないようにレースから抜けるのが競輪道です。実際に競輪レースを見ていると、最終盤に明らかに減速したように見える選手がいます。

上記の動画だと、緑色の6番の選手が最後の直線になって一気にペースを落とし、画面からフレームアウトしている様子が見られました。

一見すると「やる気を失った」とか「八百長をしている」とも思われがちですが、実は競輪道を守っているだけなのです。

既に先行争いから脱落しているのに粘って上位を目指そうとすると、転倒によるケガなどのリスクもあります。

競輪レースにおいて、着順は3着以内でなければ意味はありません。車券を買っているファンとしても、後方の着順は気にしないのです。

ラインの番手には直近4カ月の戦績が最も優秀な選手or先輩がつく

ラインを組む際、番手(先行の後ろを走る選手)は、直近4カ月の成績が最も優秀な選手が走ります。

番手は先行選手が風よけになり、さらに3番手選手が後方から捲りをブロックしてくれるため、レース終盤まで体力を温存できる有利なポジションです。

番手選手は、自力選手が風の抵抗を防いでくれているため、レース中盤までスタミナを温存させて、最後にまくりを仕掛けるタイプの選手が担当します。

競輪の最大の魅力でもあるラインの特徴と4つの基本ラインを徹底解説

ただし地区のつながりで先輩後輩関係にある場合、直近4カ月の成績に関わらず番手には先輩選手が付きます。

ラインの番手選手は自力選手を他のラインから守る(時には体当たりブロックも必要)

ラインの番手につく選手は、自力選手(先行選手)を守る役割があります。

競輪のレースではポジション取りが激しく、場合によっては他のラインの選手が強引に割り込んでくることもありますが、その時は体当たりブロックをしてでも、自力選手を守らなければなりません。

先行選手が向かい風から守ってくれる分、番手選手は後方の選手から先行選手を守る必要があります。

ラインの3番手選手はインを突かれるのを防ぐ

上記のケースにおいて、3番手選手は後方の選手によりインを突かれる(=内側から捲られる)のを防ぐ必要があります。

3番目を走る三番手選手はほかのラインが自分のラインの内側から攻めてこないようにブロックする役割を担っています。

競輪の最大の魅力でもあるラインの特徴と4つの基本ラインを徹底解説

そのためラインの内側に入らせないようなポジション取りが重要です。

なお3番手選手はラインの中でも最後尾であり、不利なポジションとなります。そのため車券には絡みづらい傾向がありますが、上位に絡むと万車券になりやすいのも特徴です。

大本命の先行選手がラインの番手のために、わざと無理な先行をしてはいけない

1番人気で大本命の選手がラインの先行を走る場合、通称死に駆けと言われる無理な先行をして着外になってはいけません。これはファンと競輪選手の間で守るべき競輪道です。

もちろん最終的に大本命の先行選手が4着以下に終わることはあります。しかし番手選手を上位にするために、無理な先行をして車券に関係しない4着以下になるのは絶対にNGなのです。

大本命の先行選手は先行として番手を守る役割を果たしつつ、少しでも上の着順を目指す必要があります。

「競輪道」を破った選手の末路はどうなる?

競輪選手が競輪道を破った場合、どうなってしまうのか解説します。

今後のレースでラインを組みづらくなる

競輪道を破る選手は、自己中心的な選手であると思われます。競輪選手としては「また同じことをするかもしれない」と不安に感じるので、競輪道を破った選手としてはラインを組みたがらなくなるでしょう。

ラインを組んでもらえなければ、その後のレースでは個人で戦うのが基本となります。しかし競輪のレースにおいて、ラインを組まずに単騎で戦うのは不利です。

ライン戦が大きな特徴、魅力である競輪で、味方がおらず一般的には不利とされる単騎戦(後略)

netkeirin

ラインを組めずに単騎でレースに挑み続けても、思うようにいい成績を残せないでしょう。実際のレースでは、同じラインの選手同士で着順が連続しやすい傾向も見られます。

一度でも競輪道という暗黙の了解を破ってしまうと、今後のレースでは圧倒的に不利な立場となります。

競走得点が足りず、競輪選手としての資格をはく奪される

競輪道を破ってラインを組んでもらえなくなると、上位進出ができなくなり、競走得点が少なくなります。

競輪では定期的に競走得点などに基づいた「級班付け」が行われますが、既定の点数に達していない場合は、競輪選手としての権利をはく奪されます。つまり事実上、引退しなければならないということです。

Q)選手の登録が消除されるときはどんなとき?

A)競走得点が低い選手が登録消除になる場合が多いです。2期連続してA級3班で、それぞれの期の競走得点が70点未満であった選手が、直後の期でもA級3班の場合でかつ3期平均の競走得点が70点未満の場合、この条件に該当する下から30名が選手登録を消除されます。

競輪ガイド|KEIRIN.JP

選手間で八百長を疑われる

競輪道を破った場合、競輪選手から八百長などの不正を疑われます。例えばラインの番手選手が後方ラインの選手の侵入をあっさりと許した場合は、「異なるラインの選手同士で結託しているのでは?」と疑われるでしょう。

仮に八百長や不正がなかったとしても、選手間での評判は悪くなります。すると仲間外れにされてラインを組めなくなったり、パフォーマンスが低下したりすることに繋がります。

競輪場から競走のあっせんを受けられなくなる(=レースに参加できなくなる)

競輪道はルールとして明記されていないものの、違反した選手に対しては主催者側もあっせんを取りやめにするなど、重い処分を科すことがあります。

競輪場から競走のあっせん(競走参加の要請)をされなくなる事実上の制裁を受けることもある。

Wikipedia

競輪選手は通常、JKAからあっせんを受けることでレースに参加します。つまりあっせんを受けられなくなると、レースに参加できません。競輪選手の収入源はレースへの参加費や着順による賞金なので、レースに参加できなければ収入は途絶えます。

競輪道に違反することは、単に競輪選手としての罰則にとどまらず、日常生活においても大きなデメリットを被ることになるのです。

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